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テイクアウトは1%、店内飲食は10%のまま。9月15日閣議決定の「飲食料品の消費税率引下げ」大綱から読む、2027年4月までに飲食店が決めておく3つのこと【準備チェックリスト付き】

テイクアウトは1%、店内飲食は10%のまま。9月15日閣議決定の「飲食料品の消費税率引下げ」大綱から読む、2027年4月までに飲食店が決めておく3つのこと【準備チェックリスト付き】

政府は9月15日、2027年4月1日から2年間、テイクアウトや宅配を含む飲食料品の消費税率を1%に下げる大綱を閣議決定しました。店内飲食と酒類は10%のままで、税率差は9ポイントに広がります。公式資料の事実と、飲食店が来店数・客単価を守るために今から決めておく3つのことを整理します。

先に結論をお伝えします。政府は2026年9月15日、「飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱」を閣議決定しました。2027年4月1日から2年間、テイクアウトや宅配を含む飲食料品の消費税率は1%になります。

一方で、店内飲食・ケータリング・酒類は10%のままです。店内と持ち帰りの税率差は、いまの2ポイントから9ポイントに広がります。9月29日には実施準備のための予備費の使用も閣議決定され、制度は準備段階に入りました。

こんな悩みはありませんか?

  • 「消費税が下がる」と聞いたが、飲食店に関係あるのか分からない
  • テイクアウトを始めるべきか、やめておくべきか迷っている
  • 店内で食べるお客様が、持ち帰りに流れてしまわないか心配

この記事で分かること

  • 9月15日の大綱で何が決まったか(公式資料の事実)
  • 「消費税が下がれば外食にも追い風」とは言えない理由
  • 2027年4月までに飲食店が決めておく3つのこと

9月15日閣議決定の大綱で決まったこと(公式資料の事実)

内閣官房が公表した大綱の概要資料から、飲食店に関係する部分をまとめます。

項目 内容
期間 2027年4月1日〜2029年3月31日の2年間
対象 いま軽減税率(8%)が適用されている飲食料品(範囲は変更なし)
税率 1%(国税0.78%+地方税0.22%相当)
対象外 店内飲食(外食)・ケータリング・酒類など(10%のまま)
価格表示 総額表示の義務は維持。対応が難しい場合、税率変更の前後最大各2か月は8%または1%での総額表示でもよいとする特例
事業者支援 レジの移行・改修への中小企業等の支援。外食事業者には「テイクアウト等の多角化の支援」など

大綱には、外食事業者について「外食と中食・内食の税率差による影響の及ぶ業態などを見極めた上で、的確な支援を講ずる」と書かれています。支援の具体的な中身は、今後の予算編成の中で決まる予定です。

また財務大臣は9月29日の会見で、実施準備のため総額1,119億円の予備費使用(うち税率引下げ対応781億円)を閣議決定したと説明し、中小企業等のスマートレジ導入やPOSレジ改修への支援に触れています。

よくある誤解:「消費税が下がるなら、外食にも追い風」

ここからは見立てです。今回下がるのは持ち帰りの税率だけで、店内で食べる料理は10%のままです。たとえば税抜1,000円の料理なら、次のように差が開きます。

食べ方 いま 2027年4月以降
店内で食べる(10%) 1,100円 1,100円
持ち帰る(8%→1%) 1,080円 1,010円
差額 20円 90円

お客様から見ると、同じ料理を「店で食べると90円高い」状態になります。スーパーやコンビニの惣菜・弁当も同じく1%になるため、比べられる相手は近くの飲食店だけでなく、中食全体に広がると考えています。政府自身が税率差の影響を想定して支援を打ち出している点からも、何もしなければ店内の客数に影響が出る可能性があります。

Point

2027年4月からは「店で食べる理由」を伝えられる店と、伝えられない店で客数の差が開く可能性があります。

価格・持ち帰り・店内の理由の3つを決める

① 価格:店内と持ち帰りの「見せ方」を決める

なぜ:税率が変わる日に価格表示が混乱すると、お客様の不信感につながります。総額表示の義務は続くため、メニュー・券売機・Googleマップの価格をそろえる必要があります。

どうやる:持ち帰りは税率が下がった分だけ安く見せるのか、本体価格を少し見直して店内と近い価格にそろえるのか、方針を決めます。どちらが正解ということはなく、お店の客層と原価で判断する部分です。税務の扱いは顧問税理士、レジの設定はレジ会社に早めに相談しておきましょう。

例(店内掲示の文面):

2027年4月1日より、お持ち帰りの消費税率が1%に変わります。 店内でお召し上がりの場合は10%となります。価格は各メニューに税込で表示しています。

② 持ち帰り:やるか・やらないかを決めて、Googleマップに正しく出す

なぜ:持ち帰りが割安になれば、「近くのテイクアウト」「お弁当 持ち帰り」と探す人が増える可能性があります。持ち帰りをやっているのにGoogleマップに出ていなければ、その需要を取りこぼします。

どうやる:Googleビジネスプロフィールのサービスオプション(店内飲食・テイクアウト・宅配など)を実態に合わせて設定し、持ち帰りできるメニューを価格つきで登録します。逆に、持ち帰りをやらない店は「テイクアウト」が誤って表示されていないか確認します。受け取りの時間帯や予約方法も説明や投稿で伝えておきます。

③ 店内の理由:店で食べる価値を来店前に見せる

なぜ:90円の差を超えて店に来てもらうには、「店でしか味わえないもの」が来店前に伝わっている必要があります。

どうやる:Googleマップの写真に、できたての湯気・カウンター越しの調理・宴会席や個室など、持ち帰りでは得られない体験が分かるものを加えます。説明文には「焼きたてをお出しします」「生ビールは店内限定」など、事実として言えることを書きます。酒類は持ち帰りでも10%のままなので、飲み物と一緒に楽しむ価値は店内の強みになります。

店内で伝えたい価値 見せ方の例
できたて・焼きたて 調理中や提供直後の写真
お酒と一緒に楽しめる 料理とドリンクのペア写真、飲み放題の案内
席・空間 個室・カウンター・宴会席の写真と人数
会話・接客 説明文で「おすすめはスタッフにお尋ねください」など

この変化が売上のどこに効くか

飲食店の売上は「来店数×客単価」に、持ち帰りの売上が加わる形です。①の価格の見せ方は、税率が変わる日の混乱を防ぎ、常連のお客様のリピートを守ります。②の持ち帰りの整備は、割安になった持ち帰りを探す人を取り込み、店内とは別の売上の柱をつくる準備になります。③の店内の理由は、税率差があっても店で食べる人を保ち、ドリンクを含む店内の客単価を守ることにつながります。価格の決め方そのものは、10月の最低賃金と食品値上げに合わせた価格の決め方の試算シートも参考にしてください。

時間帯によって探され方が変わる点は、ランチ・ディナー・宴会の9項目チェックリストでも解説しています。持ち帰りのランチ需要を考えるときにあわせてご覧ください。

2027年4月までの準備チェックリスト

  • [ ] 持ち帰り・宅配を「やる/やらない」を決めた
  • [ ] 店内と持ち帰りの価格の見せ方の方針を決めた
  • [ ] 顧問税理士に、自店の税務の扱いを確認した
  • [ ] レジ会社に、税率変更への対応と支援策の有無を確認した
  • [ ] Googleビジネスプロフィールのサービスオプション(店内飲食・テイクアウト・宅配)が実態どおりになっている
  • [ ] 持ち帰りメニューを価格つきで登録した(やる場合)
  • [ ] 店内でしか得られない体験が分かる写真を3枚以上載せた
  • [ ] 制度の詳細や支援策の公表を、月1回は確認する担当を決めた

ヒロガルは200店舗以上を支援しており、うちミシュランガイド掲載店は10店舗です。価格や税率が変わる時期でも客数を保てているお店は、変わる日より前から「この店で食べる理由」を写真と説明で伝え続けていることが多いと感じています。

まとめ

  • 9月15日の大綱で、2027年4月1日から2年間、テイクアウト・宅配を含む飲食料品の消費税率は1%になります
  • 店内飲食・ケータリング・酒類は10%のままで、税率差は2ポイントから9ポイントに広がります
  • 9月29日には実施準備の予備費が閣議決定され、レジ改修への支援も示されています
  • 飲食店は「価格・持ち帰り・店内の理由」の3つを今から決めておきましょう
  • 税務の扱いは顧問税理士に確認し、Googleマップの情報は実態どおりにそろえてください

次に読む記事:10月1日、最低賃金と食品3,033品目の値上げが重なる。値上げしても客数を落とさない飲食店が今週決める3つのこと/飲食店のGoogle対策をまとめて知りたい方は飲食店のGoogle集客ガイドへ。

参考:

この記事が含まれるガイド飲食店のGoogleマップ・AI検索対策 完全ガイド|「近くで探す人」「AIに聞く人」「訪日客」に選ばれる店の条件

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よくあるご質問

消費税率が1%になるのはいつからですか? 店内で食べる料理も対象ですか?

大綱では、2027年4月1日から2029年3月31日までの2年間、現在8%の軽減税率が適用されている飲食料品を1%にするとしています。対象の範囲は8%時と変わらないため、店内飲食(外食)やケータリング、酒類は対象外で、10%のままです。

テイクアウトの価格は、いつまでに決めればよいですか?

実施は2027年4月1日です。大綱では、事業者が準備に着手できるよう制度の詳細を早急に公表するとされ、レジの移行・改修への中小企業向けの支援も示されています。詳細の公表を待ちつつ、店内とテイクアウトの価格をどう見せるかの方針は、年明けの繁忙期の前に決めておくと慌てずに済みます。税務の扱いは顧問税理士にご確認ください。

税率差で店内のお客様が減ることはありますか?

大綱自体が、外食と中食・内食の税率差による影響が及ぶ業態を見極めて支援するとしており、影響が出る可能性は政府も想定しています。どの程度かは業態や立地によって異なるため断定はできませんが、店内で食べる理由(体験・会話・できたての価値)を来店前に伝えておくことが大切になると考えられます。

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