スマホ注文の経験者は72.5%。9月14日発表の注文ツール調査から読む、メニューを「来店前に」見られる時代に飲食店がGoogleマップで今週そろえる3つのこと

ホットペッパーグルメ外食総研が9月14日に発表した調査で、自分のスマホで注文するセルフオーダーの利用経験は72.5%、タブレット注文は79.5%でした。お客様がスマホでメニューを選ぶことに慣れた今、来店前に見られるGoogleマップのメニュー・料理名・価格をどうそろえるかを整理します。
先に結論をお伝えします。2026年9月14日にホットペッパーグルメ外食総研が発表した調査で、自分のスマホで注文する「セルフオーダー」の利用経験が72.5%に達し、タブレット注文(79.5%)に並ぶほど広がっていることが分かりました。
お客様は、スマホの画面でメニューを見比べて選ぶことに慣れてきています。ここからは見立てですが、その習慣は店に入る前、Googleマップでメニューや料理写真を確かめる場面にも及んでいると考えられます。店内のメニューとマップの情報がずれている店ほど、来店前の段階で取りこぼしが起きやすくなります。
こんな悩みはありませんか?
- Googleマップのメニュー写真が、値上げ前の古いものになっている
- 看板料理があるのに、マップでは別の料理ばかり目立っている
- 「行ってみたら思っていた値段と違った」という口コミがときどき入る
この記事で分かること
- 9月14日発表の注文ツール調査で、何が分かったのか(発表された事実)
- 「スマホ注文が広がる=接客はいらない」とは言えない理由
- メニューを来店前に見られる時代に、Googleマップで今週そろえる3つのこと
9月14日発表の注文ツール調査(発表された事実)
調査は、ホットペッパーグルメ外食総研が2026年7月31日〜8月14日に実施したものです。対象は首都圏・関西圏・東海圏に住む20〜69歳の男女8,085人(インターネット調査)です。主な数字は次のとおりです。
| 注文ツール | 外食店での利用経験率 | 今後の利用意向 |
|---|---|---|
| テーブルトップオーダー(店のタブレット) | 79.5% | 69.5%(前回比+0.4pt) |
| セルフオーダー(自分のスマホ) | 72.5% | 54.2%(前回比+1.7pt) |
| テイクアウト時のモバイルオーダー(事前注文・決済) | 52.6% | 53.2%(前回比±0.0pt) |
利用したい理由は、店内では「自分の都合の良いタイミングでオーダーできる」47.5%、テイクアウトでは「待ち時間によるストレスが減る」30.8%が最も多い結果でした。外食総研は、セルフオーダーがテーブルトップオーダー並みに普及したとまとめています。
なお、対象は三大都市圏の住民で、地方の店にそのまま当てはまるとは限りません。また「利用経験率」は一度でも使ったことがある人の割合で、毎回使っている人の割合ではない点に注意が必要です。
よくある誤解:「スマホ注文が広がれば、接客はいらなくなる」
同じ外食総研が8月19日に発表した調査(7,424人)では、「調理」は人によるサービスを希望する人が69.6%でした。一方で「注文」「会計」は、人によるサービスへのこだわりが小さい結果でした。
さらに、人によるサービスを求める度合いは、大衆店と高級店、日常利用と特別な利用で差が大きいことも示されています。人を求める理由には「温かみ」「高級感」「対価を払っている」が、こだわらない理由には「面倒」「人を介さない方が早い」が挙がりました。
ここからは見立てです。お客様は「注文は早く、でも料理や体験には人の手を感じたい」と使い分けています。だからこそ、注文の前段階=来店前に、料理と店の人の顔が分かる情報を出しておくことが、どの業態でも大事になってきます。
Point
スマホでメニューを選ぶのに慣れたお客様は、店に入る前からスマホでメニューを選んでいます。
料理名・写真・価格の3つをそろえる
① 料理名:店内メニューとマップの呼び方を同じにする
なぜ:セルフオーダーの画面、紙のメニュー、Googleマップで料理名がばらばらだと、お客様は「マップで見たあの料理」を店内で探せません。口コミに出てくる料理名と、店の呼び方がずれることもあります。
どうやる:Googleビジネスプロフィールでは、オーナーが料理名やメニューを登録・編集でき、オーナーが登録した料理名はお客様が追加したものより優先されます。看板料理から順に、店内メニューと同じ名前で登録します。口コミと料理名の関係は口コミに「料理名」が入ると検索に強くなる理由で詳しく説明しています(料理名を書くよう頼むのはGoogleのポリシー違反なので注意してください)。
② 写真:看板料理と「人の手」が分かる写真を入れる
なぜ:スマホ注文は写真を見て選ぶのが基本です。来店前も同じで、写真がない料理は選ばれにくくなります。また、前の章のとおり調理には人の手を求める声が多くあります。
どうやる:看板料理の写真に加えて、焼き場・カウンター・仕込みなど調理の様子が分かる写真を1〜2枚入れます。大衆店なら活気、高級店なら目の前の仕事ぶりが伝わるものが向いています。
③ 価格:値上げ後の価格が読めるメニュー表にする
なぜ:10月は最低賃金の改定や食品の値上げが重なり、メニュー価格を見直した店も多いはずです。マップに古い価格のメニュー表が残っていると、「思っていた値段と違う」という不満の原因になります。
どうやる:価格が読めるメニュー表の写真を最新のものに差し替え、古いメニュー表の写真はオーナー投稿分を削除します。お客様が投稿した古い写真は削除できないため、新しい写真を上に重ねていく運用になります。価格改定の考え方は10月1日の最低賃金と値上げに合わせて決める3つのことも参考にしてください。
この変化が売上のどこに効くか
来店前にメニューと価格が分かると、「自分の予算と食べたいものに合う」と判断した人が来店しやすくなり、新規の来店数に効きます。マップで看板料理を見て来たお客様は、注文する料理が決まっていることが多く、追加の一品も選びやすくなるため、客単価にもつながると考えています。
また、写真や価格が実際と同じであれば「イメージどおりだった」という満足になり、リピートや良い口コミの土台になります。反対に、ずれていると低評価の口コミにつながりやすく、次のお客様の来店にも影響します。
ヒロガルは200店舗以上を支援しており、うちミシュランガイド掲載店は10店舗です。京都市内の和食店様では、Googleマップの表示が月約1.79万回、アクションが580件ありました。それだけ多くの人が、来店前にマップで店の情報を見ているということです。
今週のチェックリスト(コピーして使えます)
- [ ] 看板料理3品を、店内メニューと同じ料理名でマップに登録した
- [ ] 提供をやめた料理が、マップのメニューに残っていない
- [ ] 看板料理の写真を、オーナーとして最新のものに入れ替えた
- [ ] 調理やカウンターなど「人の手」が分かる写真を1〜2枚入れた
- [ ] 価格が読めるメニュー表の写真を、値上げ後のものに差し替えた
- [ ] セルフオーダー画面・紙のメニュー・マップで、料理名と価格がそろっている
まとめ
- 9月14日発表の調査で、自分のスマホで注文するセルフオーダーの利用経験は72.5%、タブレット注文は79.5%だった
- 店内で使いたい理由は「自分の都合の良いタイミングで頼める」47.5%が最多
- 一方で「調理」は人によるサービスを望む人が69.6%。注文は早く、料理には人の手、という使い分けが見える
- メニューは来店前にスマホで見られている前提で、料理名・写真・価格の3つをGoogleマップと店内でそろえる
次に読む記事:SNSで見つけた店の76%は、Googleマップで調べ直されている/飲食店のGoogle対策をまとめて知りたい方は飲食店のGoogle集客ガイドへ。
参考:
よくあるご質問
セルフオーダーを導入していない店にも関係がありますか?
あります。この記事で扱うのは注文ツールの導入ではなく、「お客様がスマホでメニューを見て選ぶことに慣れている」という変化です。紙のメニューの店でも、Googleマップのメニューや写真は来店前に見られています。導入の有無にかかわらず、マップ上のメニューを店内と同じ内容にそろえることをおすすめします。
Googleマップのメニューは、お客様が投稿した写真で十分ですか?
お客様の写真も参考にされますが、古い価格のメニュー表や、提供をやめた料理の写真が残っていることがあります。Googleビジネスプロフィールでは、オーナーが料理名やメニューを登録・編集できます。看板料理と価格が読めるメニュー表は、オーナー側で最新のものを登録しておくのが安心です。
スマホ注文が広がると、接客はいらなくなりますか?
そうとは言い切れません。同じ外食総研の8月19日発表の調査では、「調理」は人によるサービスを希望する人が69.6%でした。また、人によるサービスを求める度合いは大衆店と高級店、日常利用と特別な利用で大きく差がありました。注文の手間は減らしつつ、人が関わる部分は来店前から伝える、という使い分けが現実的です。