白髪染め市場は6485億円、リタッチだけ頼みたい人は62.6%。9月30日発表の「白髪・グレイヘア意識調査2026」から読む、美容室が今週見直す3つのメニュー【クーポン文テンプレ付き】

9月30日にホットペッパービューティーアカデミーが発表した「白髪・グレイヘアに関する意識調査2026」を美容室向けに解説。白髪染め市場6485億円、物価高への対応は「リタッチを増やす」が最多、白髪ぼかしは認知47.1%に対し実施6.1%。リタッチ・白髪ぼかし・男性の白髪染めの3つで、今週見直すメニューとクーポン文の例をまとめました。
「物価高で、白髪染めのお客様の来店が空いてきた気がする」。そう感じている美容室は多いかもしれません。
先に結論をお伝えします。9月30日発表の調査では、白髪染めの市場は前年から424億円増えて6485億円。お客様はサロンを離れているのではなく、「リタッチにする」など頼み方を変えています。今週やるべきことは、その頼み方に合わせてメニューとクーポンの見せ方を整えることです。
こんな悩みはありませんか?
- 白髪染めのお客様の来店間隔が延びている気がする
- リタッチだけのメニューを出すと単価が下がりそうで迷っている
- 白髪ぼかしハイライトを始めたが、思ったほど予約が入らない
この記事で分かること
- 「白髪・グレイヘアに関する意識調査2026」で何が分かったか
- 数字から読み取れる、美容室への影響(事実と見込みを分けて)
- リタッチ・白髪ぼかし・男性の白髪染めで今週見直すことと、クーポン文の例
9月30日の発表で分かった5つの数字
リクルートの美容に関する調査研究機関「ホットペッパービューティーアカデミー」が、2026年9月30日に「白髪・グレイヘアに関する意識調査2026」を発表しました。全国20〜69歳で、理美容室に3ヶ月に1回以上通い、白髪を気にしている・白髪染めをしている1,031人への調査です(調査期間は2026年7〜8月、インターネットリサーチ)。
美容室に関係が深い数字を表にまとめます。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 白髪染め市場規模(推計) | 6485億円(前年6061億円・+424億円) |
| うちサロン染め | 4889億円(前年差+435億円) |
| サロン染めにかける平均金額 | 月3,180円(前年2,950円) |
| サロン染め利用者(推計) | 1281万人(前年1258万人) |
| 物価高による変化「特になし」 | 52.7% |
| 物価高への対応で最多「リタッチにする回数が増えた」 | 15.8% |
| サロンをやめて自宅染めに切り替えた | 6.8% |
| リタッチだけを気軽に頼めるサービスを利用したい | 62.6% |
| 白髪ぼかし(女性)の認知率/実施率 | 47.1%/6.1% |
| 白髪染めだけのオーダーはしづらい(男性/女性) | 44.8%/22.0% |
利用者の人数はほぼ横ばいで、平均金額が上がっています。研究員のコメントでも、裾野が広がったというより、通い続けている人が支出を増やした結果と分析されています。
よくある誤解:「物価高で白髪染めはセルフに流れている」は数字と合わない
「値上げしたら自宅染めに戻られる」という不安はよく聞きます。ただ、今回の調査では、サロンをやめて自宅染めに切り替えた人は6.8%でした。
一方で、「サロンで染める頻度が減った」10.1%、「より安いサロンに変えた」8.3%という回答もあります。つまり、サロンで染めたい気持ちは底堅いものの、メニューが合わなければ他店に移る人は一定数いるというのが実態に近いと考えられます。
ここからは推測を含みますが、全体染めしか選べない店では、リタッチで済ませたいお客様が「来店を先延ばしにする」か「リタッチを出している店へ移る」可能性があります。来店間隔が延びた原因は、物価高そのものより、メニューの選択肢にあるかもしれません。
Point
白髪染めのお客様は減っていません。変わったのは頼み方で、その頼み方を受け止めるメニューがある店に予約が集まります。
リタッチ:単体で「頼みやすい」メニューにする
なぜ:62.6%が「リタッチだけを気軽に頼みたい」
物価高への対応で最も多かったのが「全体染めではなくリタッチにする回数が増えた」(15.8%)でした。さらに、カットなしでリタッチだけを気軽に頼めるサービスの利用意向は62.6%あります。
研究員コメントでは、リタッチは1回の費用を抑えられる一方、根元の伸びに合わせて通うと来店間隔はむしろ短くなると指摘されています。単価が下がることを心配するより、年間の来店回数で考えるほうが実態に合います。
どうやる:クーポン名に「リタッチ」「根元」「カットなし」を入れる
ホットペッパービューティーでは、お客様が「リタッチ」「根元染め」などの言葉で探すことがあります。クーポン名と説明文に、探される言葉と所要時間を入れておくと、選ばれる理由が伝わりやすくなります。
- クーポン名に「リタッチ」「根元」「カットなし」のいずれかを入れる
- 所要時間(施術時間の目安)を書く
- 「前回から何週間くらいが目安か」を説明文に書く
- 全体染めとの違いを1行で説明する
例:クーポン文テンプレ
【カットなしOK】根元リタッチカラー(白髪染め)|施術時間の目安〇分 伸びてきた根元だけを染めるメニューです。前回のカラーから〇〜〇週間がおすすめの目安。毛先の色が抜けてきた方は、全体染めクーポンもご覧ください。
(〇の部分は、実際の施術時間・目安に置き換えてください)
白髪ぼかし:認知は2人に1人、選ばれるには「自分に合うか」の情報
なぜ:認知47.1%に対し、実施はまだ6.1%
女性の白髪ぼかし(白髪ぼかしハイライト)の認知率は、2022年の27.7%から4年で約20ポイント上がり47.1%になりました。一方、実施率は6.1%で、「知っているがやっていない」人が41.1%と過去5年で最も高くなっています。
研究員は、「知られていない施術」から「知られているが、まだ選ばれていない施術」へと段階が進んだと表現しています。今必要なのは名前を広めることより、迷っている人の背中を押す情報です。
どうやる:仕上がり写真と「通う頻度」をセットで見せる
迷っている人が知りたいのは、おもに次の3つだと考えられます。
- 自分の白髪の量で、どんな仕上がりになるか(ビフォー・アフター写真)
- 全体染めと比べて、どのくらいの頻度で通えばいいか
- 1回目は何をするか(ハイライトの入れ方、所要時間)
スタイル写真に白髪ぼかしの事例を増やし、ブログで「白髪の量別の向き・不向き」を書くと、クーポンだけでは伝わらない部分を補えます。スタイル写真の増やし方は「スタイル写真107点→567点。撮影会をしなくても掲載スタイルを増やせる5つの方法」で紹介しています。
男性の白髪染め:44.8%が「頼みづらい」と感じている入口を作る
なぜ:頼みづらさは3年ほぼ変わっていない
白髪染めだけのオーダーはしづらいと感じる人は全体で28.4%。男性は44.8%と、女性の22.0%より20ポイント以上高く、この傾向は直近3年ほぼ変わっていません。研究員コメントでも、リタッチ単体のメニューを明示するなど、頼みやすい雰囲気をつくることが有効とされています。
どうやる:「白髪染めだけでOK」を言葉にする
男性のお客様が多い店、これから増やしたい店は、次の点を確認してみてください。
- 「白髪染めのみOK」「カットなしでも予約できます」とクーポンに明記している
- 男性のスタイル写真に、白髪をなじませた事例がある
- 予約画面のメニュー名が、男性にも分かる言葉になっている(例:「グレイカラー」だけでなく「白髪染め」も併記)
今週やることチェックリスト
- [ ] 白髪染め系のクーポン名に「リタッチ」「根元」「カットなし」が入っているか確認する
- [ ] リタッチクーポンに所要時間と「次回の目安」を書く
- [ ] 白髪ぼかしの仕上がり写真を、スタイル写真に1枚以上追加する
- [ ] 白髪ぼかしの「向いている人・通う頻度」をブログ1本にまとめる
- [ ] 男性向けに「白髪染めのみOK」が伝わるクーポン・メニュー名にする
- [ ] 白髪染めのお客様の平均来店間隔を、今月と半年前で比べる
なお、調査では「リピーター用のお得な割引サービス」の利用意向も74.5%と高く出ています。ただ、割引は利益を直接削るため、すぐに取り入れるより、まずはメニューの見せ方を整えて反応を見るのがおすすめです。値上げとの向き合い方は「ヘアサロン利用者の51.0%が値上げを経験、73.3%が納得」も参考にしてください。
まとめ
- 9月30日発表の調査で、白髪染め市場は6485億円(前年+424億円)、サロン染めの平均金額は月3,180円に上がった
- 物価高でも「特に変化なし」が52.7%。最も多い変化は「リタッチにする回数が増えた」15.8%で、自宅染めへの切り替えは6.8%
- リタッチ単体は62.6%が利用したい。クーポン名に探される言葉と所要時間を入れる
- 白髪ぼかしは認知47.1%・実施6.1%。仕上がり写真と通う頻度で「自分に合うか」を伝える
- 男性の44.8%が白髪染めだけは頼みづらい。「白髪染めのみOK」を言葉にする
ホットペッパービューティーのクーポンや掲載の整え方は、まとめガイド「ホットペッパービューティー運用ガイド」にまとめています。
参考: - 白髪・グレイヘアに関する意識調査2026|ホットペッパービューティーアカデミー(2026年9月30日) - プレスリリース「白髪・グレイヘアに関する意識調査2026」(PDF)
よくあるご質問
物価高で白髪染めのお客様は減っているのでしょうか?
今回の調査では、物価高による白髪ケアの変化について「特に変化はない」が52.7%と半数を超えました。変化があった人の中で最も多かったのは「全体染めではなく、根元染め(リタッチ)にする回数が増えた」の15.8%で、サロンをやめて自宅で染めるように切り替えた人は6.8%にとどまっています。
リタッチだけのメニューを出すと、客単価が下がりませんか?
1回あたりの金額は全体染めより下がる可能性があります。一方で、調査の研究員コメントでは、根元の伸びに合わせて小まめにケアすると来店間隔はむしろ短くなるという見方が示されています。1回の単価だけでなく、来店回数を含めた年間の売上で判断するのがおすすめです。
白髪ぼかしハイライトは、どう打ち出せば選ばれやすくなりますか?
女性の認知率は47.1%まで上がっていますが、実施率は6.1%です。名前は知られているので、次は「自分に合うか」「どのくらいの頻度で通うのか」が分かる情報が必要です。仕上がり写真、白髪の量ごとの向き不向き、次回来店の目安をクーポンやブログで具体的に書くことから始めてみてください。