8月の外食売上は104.9%、居酒屋は100.6%どまり。9月25日発表の外食市場調査から読む、雨の日に客数を落とさない飲食店が今週やる3つのこと

日本フードサービス協会が9月25日に発表した2026年8月の外食産業市場動向調査で、外食全体の売上は前年比104.9%。一方、パブ・居酒屋は100.6%、パブ・ビアホールの客数は96.3%でした。数字の読み方と、天候に左右されにくい集客のために飲食店が今週やることを整理します。
先に結論をお伝えします。日本フードサービス協会が2026年9月25日に発表した8月の外食産業市場動向調査で、外食全体の売上は前年比104.9%でした。一方でパブ・居酒屋は100.6%にとどまり、パブ・ビアホールの客数は96.3%と前年を下回りました。
8月は東京の雨天日数が前年の7日から12日に増え、台風やゲリラ豪雨で客足が乱れた月でした。天気は変えられませんが、「雨の日でもこの店なら行ける」と判断してもらうための情報は、今週から整えられます。
こんな悩みはありませんか?
- 売上は前年並みなのに、席が埋まっている実感がない
- 雨や台風の日に予約が飛び、仕込みが無駄になる
- 急に営業時間を変えた日に、Googleマップの情報が古いままだった
この記事で分かること
- 8月の外食市場で、業態ごとに何が起きていたか(公式発表の数字)
- 「売上が伸びている=お客様が増えている」とは限らない理由
- 天候に左右されにくい集客のために、今週やる3つのこと
9月25日に発表された8月の外食市場(公式発表の事実)
調査は協会の会員社229社・36,982店の全店データ(新規店を含む)を集計したものです。前年同月比は税抜で比較しています。
| 業態 | 売上 | 客数 | 客単価 |
|---|---|---|---|
| 外食全体 | 104.9% | 102.6% | 102.3% |
| ファミリーレストラン 焼き肉 | 101.2% | 99.2% | 102.1% |
| パブ・居酒屋(計) | 100.6% | 99.3% | 101.3% |
| うち 居酒屋 | 101.2% | 100.5% | 100.7% |
| うち パブ・ビアホール | 98.8% | 96.3% | 102.6% |
| ディナーレストラン | 105.5% | 102.9% | 102.6% |
| 喫茶 | 104.7% | 99.1% | 105.6% |
協会は8月の概況を「お盆需要が下支えも、天候要因や節約志向などで客足に明暗」とまとめています。飲酒業態については、月後半の天候不順、ゲリラ豪雨によるビアガーデン等の客足の乱れ、台風接近による一部店舗の営業時間短縮が挙げられています。ディナーレストランは、お盆の家族需要や和食の食べ放題が好調だったとされています。
また協会は、食料品の消費税率の大幅な引き下げが実現した場合、外食の店内飲食が大きな影響を受けるという懸念にも触れています。
よくある誤解:「売上が前年を超えている=お客様が増えている」
表を見ると、売上が伸びている業態でも、客数が前年を下回っているところがあります。喫茶は売上104.7%ですが、客数は99.1%で、客単価105.6%が売上を支えています。焼き肉も客数99.2%で、客単価の上昇が売上を支えた形です。
値上げを続けてきたお店では、売上の数字だけを見ていると「来てくれる人の数」が減っていることに気づきにくくなります。客数が減るということは、口コミを書いてくれる人も、次に誰かを連れてきてくれる人も減るということです。
Point
値上げで売上は守れても、客数は守れません。お客様が「行くかどうか迷う日」に選ばれる情報を出しておくことが、来店数を守ります。
飲食店への影響と、売上のどこに効くか(見立て)
ここからは公式発表ではなく、集客支援の現場から考えられる影響です。
雨や台風の日、お客様は「わざわざ行くか」を普段より慎重に決めます。そのとき開くのは多くの場合Googleマップで、営業しているか・駅から濡れずに行けるか・待たずに入れるかを確かめていると考えられます。ヒロガルが支援している京都市内の居酒屋様では、Googleマップ経由のアクション603件/月のうち389件がルート検索でした。お店に向かう直前にマップを見る人がそれだけいるということです。
売上への効き方は3か所です。1つ目は来店数で、迷った日に「営業している・行きやすい」と分かれば来店につながります。2つ目は予約数で、急な営業時間変更をすぐ反映すれば、「行ったら閉まっていた」による機会損失と低評価を防げます。3つ目はリピートで、情報の正確さや悪天候の日の対応は口コミにも残りやすく、次の来店や紹介に影響する可能性があります。
雨の日に客数を落とさないために、今週やる3つのこと
1. 営業情報:特別営業時間を「当日中」に更新する
なぜ:台風接近で早じまいした日にGoogleマップが通常営業のままだと、来てくれたお客様をがっかりさせてしまい、低評価の口コミにもつながります。
どうやる:Googleビジネスプロフィールの「特別営業時間」で、その日だけの営業時間や休業を設定します。通常の営業時間は変えずに済みます。Googleのヘルプでは、連続7日以上の休業や期間未定の休業は「臨時休業」を使うよう案内されています。
例:「台風の日は15時までに営業判断→店長がスマホで特別営業時間を更新→Instagramのストーリーズでも告知」という順番を、スタッフ全員で共有しておきます。
2. 来店理由:「雨でも行ける」を写真と投稿で見せる
なぜ:雨の日に行く店を選ぶ基準は、料理の味だけではありません。駅からの距離、屋根のある道、傘立て、個室や座敷の有無といった「行きやすさ」が判断材料になります。
どうやる:Googleビジネスプロフィールに、駅からの道順・入口・傘立て・個室の写真を追加します。雨予報の前日や当日には「最新情報(投稿)」で空席状況や雨の日のメニューを知らせます。
そのまま使える投稿例:
本日は雨のため、19時以降のお席にまだ余裕がございます。〇〇駅〇番出口から徒歩3分、ほぼ屋根のある道でお越しいただけます。入口に傘立てをご用意しています。お電話でのご予約もお待ちしております。
※「徒歩3分」などは実際の状況に合わせて書き換えてください。事実と違う表現は使わないでください。
3. 客数:売上ではなく「客数と予約数」を週ごとに見る
なぜ:今回の調査のように、売上が伸びていても客数が減っていることがあります。売上だけでは、集客の打ち手が効いているかどうかが分かりません。
どうやる:週に1回、次の4つの数字を並べて記録します。
| 見る数字 | どこで見るか | 分かること |
|---|---|---|
| 客数(組数) | レジ・予約台帳 | 実際に来てくれた人の数 |
| 雨の日の数 | 天気の記録 | 天候の影響かどうか |
| ルート検索・電話の数 | Googleビジネスプロフィールの「パフォーマンス」 | 来店直前の行動が増えているか |
| 当日キャンセル・無断キャンセル | 予約台帳 | 天候による予約の取りこぼし |
Googleマップで上位に表示されるための基本は「近くの居酒屋」で上位3位に入る店の条件で、埋めておくべき項目はGoogleビジネスプロフィールの12項目チェックリストで解説しています。
今週のチェックリスト
- [ ] Googleビジネスプロフィールの「特別営業時間」の設定画面を開き、手順を確認した
- [ ] 悪天候の日に営業判断をする時刻と、更新する担当者を決めた
- [ ] 駅からの道順・入口・傘立て・個室の写真を追加した
- [ ] 雨の日用の投稿文を1本、下書きしておいた
- [ ] 8月・9月の客数を前年と比べた(売上ではなく客数で)
ヒロガルは200店舗以上を支援しており、うちミシュランガイド掲載店は10店舗です。天候や季節で客足が揺れる月ほど、Googleマップの情報を「今日の状態」に合わせているお店が選ばれやすいと感じています。
まとめ
- 9月25日発表の8月外食市場は、全体の売上104.9%、パブ・居酒屋は100.6%、パブ・ビアホールの客数は96.3%でした
- 東京の雨天日数は前年7日→12日。天候不順と台風が飲酒業態の客足に影響しました
- 喫茶や焼き肉のように、売上は伸びても客数は前年割れの業態があります
- 今週は「特別営業時間の当日更新」「雨でも行ける理由を写真と投稿で出す」「客数と予約数を週ごとに見る」の3つから始めてください
次に読む記事:「近くの居酒屋」で探されても自店が出てこない飲食店へ。Googleマップで上位3位に入る店の条件/飲食店のGoogle対策をまとめて知りたい方は飲食店のGoogle集客ガイドへ。
参考:
よくあるご質問
日本フードサービス協会の外食産業市場動向調査は、個人店にも当てはまりますか?
この調査は協会の会員社(2026年8月は229社・36,982店)の全店データを集計したもので、チェーン店が中心です。個人店の数字をそのまま表すものではありませんが、業態ごとの客足の傾向や天候の影響を知る目安として役立ちます。自店の数字と並べて見るのがおすすめです。
台風や大雨で営業時間を短くするとき、Googleマップはどう更新すればいいですか?
Googleビジネスプロフィールの「特別営業時間」で、その日だけの営業時間や休業を設定します。通常の営業時間を書き換える必要はありません。Googleのヘルプでは、連続7日以上休む場合や期間未定の休業は「臨時休業」を設定するよう案内されています。
雨の日のお客様を増やすために、口コミをお願いしてもいいですか?
実際に来店したお客様に、内容を指定せずに投稿をお願いすることは問題ありません。ただし、割引や特典と引き換えにお願いすること、特定の言葉(「雨の日も快適」など)を書くよう頼むことは、Googleのポリシーで禁止されています。