生成AIの利用率は1年で27%→51%。それでも美容室のレポートに「AI経由の予約」が見えない理由と、数字で読む3つの変化「入口・調べ直し・計測」【月1回の確認シート付き】

日本の生成AI利用率は2025年2月の27%から2026年2月に51%へ。ただし「週1回以上AIに相談する人」は22%です。この数字を美容室の集客に置き換えると何が起きるのかを、入口・調べ直し・計測の3つに分けて整理。AI経由の来店がレポートに出にくい理由と、月1回15分の確認シートも紹介します。
先に結論をお伝えします。日本の生成AI利用率は、2025年2月の27%から2026年2月の51%へ、1年でほぼ倍になりました(NTTドコモ モバイル社会研究所、2026年4月6日公開)。ただし、この数字は「半分のお客様がAIで美容室を探している」という意味ではありません。美容室にとっての変化は、お店を知る「入口」にAIが加わり、その後の「調べ直し」と「計測」のやり方が変わることです。
こんな悩みはありませんか?
- 「これからはAI検索」と言われるが、自店の予約にどう関係するのか分からない
- ホットペッパーやGoogleのレポートを見ても、AI経由のお客様がいるのか判断できない
- AI対策と言われても、何から手をつければいいのか決められない
この記事で分かること
- 「27%→51%」という数字の正しい読み方と、読み違えやすいポイント
- AIで店を知ったお客様が、予約までにたどる3つの段階
- AI経由の来店をレポートの外で確かめる、月1回15分の確認シート
調査の数字を整理する:51%は「使ったことがある人」、22%は「週1回以上相談する人」
まず、元の調査で分かっていることを整理します。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 生成AIの利用率(2025年2月) | 27% |
| 生成AIの利用率(2026年2月) | 51% |
| プライベートでの利用率 | 46% |
| 仕事・学業での利用率 | 38% |
| プライベートで対話・相談を週1回以上使う人 | 22% |
| 調査対象 | 全国15〜69歳、有効回答7,223件(2026年2月) |
出典:NTTドコモ モバイル社会研究所「2025年-2026年 生成AI利用意識・行動調査」
ここでの「利用」は、対話・相談、検索・文章の生成、画像や動画の生成のいずれか1つ以上を使っていることを指します。年代別でも、すべての年代で利用率が上がったとされています。
あわせて、Googleの発表ではGeminiの月間利用者が全世界で7.5億人に達しています。お客様の手元にAIがある状態は、もう一部の人だけの話ではありません。
よくある誤解:「半分の人がAIで店を探している」は言いすぎ
51%という数字だけを見ると、「もうお客様の半分はAIで美容室を探している」と感じるかもしれません。ですが、調査が示しているのはあくまで「生成AIを何かに使っている人の割合」です。美容室探しに使っているかどうかは、この調査では分かりません。
日常的にAIへ相談している人に絞ると22%。AIは店探しの入口として「広がり始めた段階」と見るのが実態に近いと私たちは考えています。
一方で、「まだ一部の人だけだから後回しでいい」とも言えません。1年で倍になったペースを考えると、準備に時間のかかる店舗情報の整備は、早めに始めておくほうが無理がありません。
Point
51%は「AIで店を探す人」ではなく「AIを使う人」。だからこそ、AIで知った後に調べ直される場所を整えるのが先です。変化① 入口:検索窓のキーワードから、AIへの「相談」へ
なぜ変わるのか
検索窓では「金沢 美容室 カラー」のように単語を並べていた人が、AIには「髪が傷みにくいカラーが得意で、駐車場のある美容室を教えて」と文章で相談します。条件が具体的になるほど、店名ではなく「何が得意な店か」で候補が選ばれるようになります。
どうやるか
AIが答えを組み立てるときに参考にしやすいのは、Googleビジネスプロフィール、口コミ、ホームページ、ポータルサイトなど、Web上に公開されている店舗情報です。まずは次の3点を、言葉で書いておくことから始めます。
- 得意な施術とお悩み(例:「くせ毛を活かすカット」「白髪をぼかすハイライト」)
- 来店の条件(駐車場、個室、キッズスペース、予約の取り方)
- 対象のお客様(年代・髪の悩み・ライフスタイル)
例
ビジネスプロフィールの説明文が「アットホームな美容室です」だけなら、AIは「何が得意な店か」を判断できません。「くせ毛・うねりのお悩みに合わせたカットとストレートが得意です」のように、悩みと施術を1文でつなげるだけでも、伝わる情報量は変わります。
変化② 調べ直し:AIで知った後、予約はGoogleマップとホットペッパーで入る
なぜ変わるのか
AIに店名を教えてもらっても、多くの人はそのまま予約しません。Googleマップで場所と口コミを見て、ホットペッパーでクーポンと空き枠を見てから予約する、という流れが自然です。つまり、AIは「候補に入れる」役、予約は今までどおりの場所で決まると考えられます。
どうやるか
AIで知って調べ直しに来た人が、迷わず予約に進めるよう、情報をそろえます。
- Googleマップとホットペッパーで、営業時間・定休日・メニュー名が一致しているか
- AIが紹介した「得意なこと」が、口コミやスタイル写真でも裏付けられているか
- 最新の口コミに返信しているか、写真が古いままになっていないか
例
AIに「くせ毛が得意」と紹介されたのに、ホットペッパーのスタイル写真がカラー中心だと、お客様は「本当に得意なのかな」と迷います。AIでの紹介と、調べ直し先の中身が一致していることが、予約につながる条件です。表記のそろえ方はGoogleとホットペッパーで営業時間が違う美容室へ。「表記ゆれ」12項目チェックリストで詳しく解説しています。
変化③ 計測:AI経由はレポートに出ないので、自分で測る
なぜ変わるのか
AIで知った人が、Googleマップやホットペッパーから予約すると、レポート上は「マップ経由」「ホットペッパー経由」として記録されます。AI経由の来店は、どの管理画面にも表示されません。さらに、検索の多くがクリックせずに終わる「ゼロクリック検索」は64%とされており、ホームページのアクセス数でも測りにくくなっています。
どうやるか
レポートの外で、次の2つを記録します。
- 月1回、AIに聞いてみる:ChatGPTやGeminiに「地域名+悩み+美容室」で質問し、自店が挙がるかを記録する
- 初回のお客様に聞く:カウンセリングシートの「どこでお店を知りましたか」に「AI(ChatGPTなど)に聞いた」を選択肢として加える
例
ヒロガルが支援した22のビジネスでは、こうした計測と情報の整備を3ヶ月続け、AI検索で店名が挙がる割合(AI検索表示率)が44.4%から70.3%に上がりました。測っていなければ、この変化には気づけません。進め方はAI検索表示率44.4%→70.3%。22ビジネスで3ヶ月続けた「測る・整える・続ける」の順番で紹介しています。
すぐ使える:月1回15分の確認シート
毎月1日など日を決めて、次の表を埋めてください。質問文は毎月同じものを使うと、変化が比べやすくなります。
| 確認項目 | 今月 | 先月 |
|---|---|---|
| 質問①「(地域名)でくせ毛が得意な美容室は?」で自店が挙がったか | 挙がった/挙がらない | |
| 質問②「(地域名)で(得意な施術)が上手な美容室は?」で自店が挙がったか | 挙がった/挙がらない | |
| 質問③「(地域名)で駐車場のある美容室は?」で自店が挙がったか | 挙がった/挙がらない | |
| AIの説明は、自店の実際と合っていたか | 合っていた/ずれていた | |
| 初回カウンセリングで「AIに聞いた」と答えた人数 | 人 | |
| Googleマップとホットペッパーの営業時間・メニュー名は一致しているか | 一致/不一致 |
AIの答えは、聞くたびに変わることがあります。1回の結果で判断せず、3ヶ月ほどの傾向で見るのがおすすめです。質問の作り方はChatGPTに聞いても自分の店が出てこない? 美容室が15分でできる「5つの質問パターン」も参考にしてください。
まとめ
- 日本の生成AI利用率は2025年2月の27%から2026年2月の51%へ、1年でほぼ倍になった
- ただし週1回以上AIに相談する人は22%。「半分がAIで店を探す」ではなく、入口として広がり始めた段階
- 入口:AIには文章で相談されるため、「何が得意な店か」を言葉で書いておく
- 調べ直し:予約はGoogleマップとホットペッパーで入る。AIの紹介と中身を一致させる
- 計測:AI経由はレポートに出ないので、月1回AIに聞く・初回のお客様に聞くの2つで測る
AI検索とGoogleマップの対策を体系的に知りたい方は、MEO・AI検索対策のまとめガイドもあわせてご覧ください。
参考: - 2025年-2026年 生成AI利用意識・行動調査(NTTドコモ モバイル社会研究所、2026年4月6日) - 生成AIの利用率、前年からほぼ倍増し50%以上に【ドコモ モバイル社会研究所調べ】(Web担当者Forum、2026年4月21日)
よくあるご質問
生成AIの利用率51%というのは、どの調査の数字ですか?
NTTドコモ モバイル社会研究所が2026年4月6日に公開した「生成AI利用意識・行動調査」の数字です。全国の15〜69歳を対象にしたWeb調査(2026年2月、有効回答7,223件)で、対話・相談、検索・テキスト生成、画像などの生成のいずれか1つ以上を使っている人の割合が、前年の27%から51%に上がりました。
半分の人がAIで美容室を探している、ということですか?
そうではありません。51%は「何らかの形で生成AIを使っている人」の割合で、美容室探しに使っているかどうかまでは調べていません。同じ調査では、プライベートで対話・相談を週1回以上使う人は22%でした。「AIで店を探す人が今すぐ半数」ではなく、「店探しの入口にAIが入り始めた段階」と捉えるのが実態に近いと考えています。
AI経由のお客様が来ているかどうかは、どう確かめればいいですか?
ホットペッパーやGoogleのレポートには「AIで知った」という項目がないため、自分で確かめる必要があります。おすすめは①月1回、ChatGPTやGeminiに地域名と悩みを入れて自店が挙がるか記録する、②初回カウンセリングで「どこでお店を知りましたか」の選択肢に「AIに聞いた」を加える、の2つです。